研究書誌
II 全集・叢書・論文集・科学研究費共同研究
中島健蔵ほか編『比較文学講座』第1–4巻、清水弘文堂、1971年初版、1982年再版
第1巻『比較文学――目的と意義』
第2巻『日本近代詩――比較文学的にみた』
第3巻『日本近代小説――比較文学的にみた』
第4巻『日本近代評論――比較文学的にみた』
芳賀徹ほか編『講座比較文学』第1–8巻(詳細目次下記) 、東京大学出版会、1973–76年
第1巻『世界の中の日本文学』(詳細目次下記)
第2巻『日本文学における近代』(詳細目次下記)
第3巻『近代日本の思想と芸術I』(詳細目次下記)
第4巻『近代日本の思想と芸術II』(詳細目次下記)
第5巻『西洋の衝撃と日本』(詳細目次下記)
第6巻『東西文明圏と文学』(詳細目次下記)
第7巻『西洋文学の諸相』(詳細目次下記)
第8巻『比較文学の理論』(詳細目次下記)
伊東俊太郎ほか編『講座比較文化』第1–8巻、研究社出版、1976–77年
第1巻『日本列島の文化史』
第2巻『アジアと日本人』
第3巻『西ヨーロッパと日本人』
第4巻『日本人の生活』
第5巻『日本人の技術』
第6巻『日本人の社会』
第7巻『日本人の価値観』
第8巻『比較文化への展望』
『比較文學研究』第1–5巻、東大比較文學会、朝日出版社、1978年
第1巻 富田仁編『芥川龍之介』
第2巻 長谷川泉編『森鴎外』
第3巻 小玉晃一編『有島武郎』
第4巻 剣持武彦編『島崎藤村』
第5巻 塚本利明編『夏目漱石』
『叢書比較文学比較文化』第1–6巻(詳細目次下記)、中央公論社、1993–94年
第1巻 芳賀徹編『文明としての徳川日本』(詳細目次下記)
第2巻 平川祐󠄀弘編『異文化を生きた人々』(詳細目次下記)
第3巻 亀井俊介編『近代日本の翻訳文化』(詳細目次下記)
第4巻 小堀桂一郎編『東西の思想闘争』(詳細目次下記)
第5巻 川本皓嗣編『歌と詩の系譜』(詳細目次下記)
第6巻 大澤吉博編『テクストの発見』(詳細目次下記)
松村昌家編『大手前大学比較文化研究叢書』第1–3巻、思文閣出版、2002–06年
第1巻 松村昌家編『谷崎潤一郎と世紀末』
第2巻 武田恒夫ほか編『視覚芸術の比較文化』
第3巻 川本皓嗣ほか編『ヴィクトリア朝英国と東アジア』
島田謹二教授還暦記念会編『比較文学比較文化――島田謹二教授還暦記念論文集』弘文堂、1961年
氷上英廣ほか編『東洋の詩、西洋の詩――富士川英郎教授記念論文集』朝日出版社、1969年
佐伯彰一編『自伝文学の世界』朝日出版社、1983年
国文学研究資料館編『文学における「向こう側」』明治書院、1985年
鶴田欣也、浅井 晃編『日本とカナダの比較文学的研究――さくらとかえで』文芸広場社、1985年
鶴田欣也、平川祐󠄀弘編『川端康成『山の音』の研究』明治書院、1985年
平川祐󠄀弘、金沢大学フランス文学会編『幻想空間の東西――フランス文学をとおして見た泉鏡花』十月社、1990年
鶴田欣也、平川祐󠄀弘編『内なる壁――外国人の日本人像・日本人の外国人像』TBSブリタニカ、1990年
倉智恒夫、前田彰一、水之江有一編『祭りのディスクール――民衆文化と芸術の接点』多賀出版、1993年
鶴田欣也、平川祐󠄀弘編『アニミズムを読む――日本文学における自然・生命・自己』新曜社、1994年
鶴田欣也編『日本文学における〈他者〉』新曜社、1994年
川本皓嗣編『美女の図像学』思文閣出版、1994年
日本比較文学会編『滅びと異郷の比較文化』思文閣出版、1994年
日本文体論学会編『俳句とハイク シンポジウム短詩型表現をめぐって――俳句を中心に』花神社、1994年
平川祐󠄀弘編『世界の中のラフカディオ・ハーン』河出書房新社、1994年
モダニズム研究会(代表・濱田明)『モダニズム研究』思潮社、1994年
関根英二編『うたの響き・ものがたりの欲望――アメリカから読む日本文学』森話社、1996年
平川祐󠄀弘、鶴田欣也編『『暗夜行路』を読む――世界文学としての志賀直哉』新曜社、1996年
川本皓嗣、井上健編『翻訳の方法』東京大学出版会、1997年
筑波大学文化批評研究会編『植民地主義とアジアの表象』筑波大学文化批評研究会、1999年
平川祐󠄀弘編『異国への憧憬と祖国への回帰』明治書院、2000年
稲賀繁美編著『異文化理解の倫理にむけて』名古屋大学出版会、2001年
鈴木貞美編『雑誌『太陽』と国民文化の形成』思文閣出版、2001年
東京大学比較文学比較文化研究室編『女性から見た日韓文化――ことばと文学:第二回日韓学術交流シンポジウム』東京大学比較文学比較文化研究室、2001年
遠藤泰生、木村秀雄編『クレオールのかたち――カリブ地域文化研究』東京大学出版会、2002年
宮本久雄、岡部雄三編『「語りえぬもの」からの問いかけ――東大駒場「哲学・宗教・芸術」連続講義』講談社選書メチエ、2002年
今橋映子編著『展覧会カタログの愉しみ』東京大学出版会、2003年
芳賀徹編『岩倉使節団の比較文化史的研究』思文閣出版、2003年
芝山豊、岡田和行編『モンゴル文学への誘い』明石書院、2003年/オンデマンド版2013年
東京大学比較文学比較文化研究室編『ポスト・コロニアリズム――日本と台湾――比較文学比較文化論集』改訂版、東京大学比較文学比較文化研究室、2003年
山内久明、川本皓嗣編著『近代日本における外国文学の受容』放送大学教育振興会、2003年
和漢比較文学会、中日比較文学学会共編『新世紀の日中文学関係――その回顧と展望』勉誠出版、2003年
キャンベル ロバート編『読むことの力――東大駒場連続講義』講談社選書メチエ、2004年
『パンテオン会雑誌』研究会編『パリ1900年・日本人留学生の交遊――『パンテオン会雑誌』資料と研究』ブリュッケ、2004年
早稲田大学古代文学比較文学研究所編『交錯する古代』勉誠出版、2004年
秋山正幸、榎本義子編著『比較文学の世界』南雲堂、2005年
齋藤希史編『日本を意識する――東大駒場連続講義』講談社選書メチエ、2005年
瀧田佳子編『太平洋世界の文化とアメリカ――多文化主義・土着・ジェンダー』彩流社、2005年
西川盛雄編『ラフカディオ・ハーン――近代化と異文化理解の諸相』九州大学出版会、2005年
池内靖子、西成彦編『異郷の身体――テレサ・ハッキョン・チャをめぐって』人文書院、2006年
甚野尚志編『歴史をどう書くか――東大駒場連続講義』講談社選書メチエ、2006年
早稲田大学古代文学比較文学研究所編『日本・中国交流の諸相』アジア遊学別冊No.3、勉誠出版、2006年
和田博文ほか『言語都市・ベルリン──1861–1945』藤原書店、2006年
ゴチェフスキ ヘルマン編『知の遠近法――東大駒場連続講義』講談社選書メチエ、2007年
佐々木靖章編『夏目漱石蔵書(洋書)の記録――東北大学所蔵「漱石文庫」に見る』てんとうふ社、2007年/増補改訂版2008年
佐藤バーバラ編『日常生活の誕生――戦間期日本の文化変容』柏書房、2007年
松岡光治編『ギッシングを通して見る後期ヴィクトリア朝の社会と文化──生誕百五十年記念』溪水社、2007年
加藤信朗監修、鶴岡賀雄、加藤和哉、小林剛編『キリスト教をめぐる近代日本の諸相――響鳴と反撥』オリエンス宗教研究所、2008年
竹村民郎、鈴木貞美編『関西モダニズム再考』思文閣出版、2008年
筑波大学文化批評研究会編『テクストたちの旅程――移動と変容の中の文学』花書院、2008年
坂元昌樹ほか編『漱石と世界文学』思文閣出版、2009年
佐々木英昭、松居竜五編著『芸術・メディアのカルチュラル・スタディーズ』龍谷大学国際社会文化研究所叢書第9巻、ミネルヴァ書房、2009年
和田博文、真鍋正宏、西村将洋、宮内淳子、和田桂子『言語都市・ロンドン――1861–1945』藤原書店、2009年
坪井秀人、藤木秀朗編著『イメージとしての戦後』青弓社、2010年
梶野絵奈、長木誠司、ヘルマン・ゴチェフスキ編著『貴志康一と音楽の近代── ベルリン・フィルを指揮した日本人』青弓社、2011年
坂元昌樹、西槇偉、福澤清編『越境する漱石文学』思文閣出版、2011年
ソーントン不破直子、内山加奈枝編著『作品は「作者」を語る――アラビアン・ナイトから丸谷才一まで』日本女子大学叢書12、春風社、2011年
日本比較文学会編『越境する言の葉──世界と出会う日本文学 日本比較文学会学会創立六〇周年記念論集』彩流社、2011年
増田裕美子、佐伯順子編『日本文学の「女性性」』二松学舎大学学術叢書、思文閣出版、2011年
東聖子、藤原マリ子編『国際歳時記における比較研究――浮遊する四季のことば』笠間書院、2012年
井上健編『翻訳文学の視界――近現代日本文化の変容と翻訳』思文閣出版、2012年
坂元昌樹、西槇偉、福沢清編『ハーンのまなざし――文体・受容・共鳴』熊本出版文化会館、2012年
瀧井敬子、平高典子編著『幸田延の『滞欧日記』』東京藝術大学出版会、2012年
和田桂子、松崎碩子、和田博文編『満鉄と日仏文化交流誌『フランス・ジャポン』』ゆまに書房、2012年
井桁貞義、井上健編『チェーホフの短篇小説はいかに読まれてきたか』世界思想社、2013年
岩本和子、石部尚登編『「ベルギー」とは何か?――アイデンティティの多層性』松籟社、2013年
清田文武編『森鷗外『舞姫』を読む』勉誠出版、2013年
郭南燕編著『バイリンガルな日本語文学――多言語多文化のあいだ』三元社、2013年
熊本早苗、信岡朝子共編著『核と災害の表象――日米の応答と証言』エコクリティシズム研究のフロンティア3、英宝社、2015年
林洋子、クリストフ・マルケ編『テキストとイメージを編む――出版文化の日仏交流』勉誠出版、2015年
上江憲治、野口広明編『カフカ後期作品論集』同学社、2016年
中村三春編『映画と文学 交響する想像力』森話社、2016年
三田順編著『ベルギーを〈視る〉――テクスト—視覚—聴覚』松籟社、2016年
ユー アンジェラほか編『世界から読む漱石『こころ』』勉誠出版、2016年
岩田和男、武田美保子、武田悠一編『アダプテーションとは何か――文学/映画批評の理論と実践』世織書房、2017年
白幡洋三郎、劉建輝編『異邦から/へのまなざし――見られる日本見る日本』思文閣出版、2017年
武田悠一、武田美保子編著『増殖するフランケンシュタイン――批評とアダプテーション』彩流社、2017年
池田淑子編著『アメリカ人の見たゴジラ、日本人の見たゴジラ――NUCLEAR MONSTERS TRANSCENDING BORDERS』大阪大学出版会、2019年
中川成美、村田裕和編『革命芸術プロレタリア文化運動』森話社、2019年
西槇偉、坂元昌樹編著『夏目漱石の見た中国――『満韓ところどころ』を読む』集広舎、2019年
野網摩利子編『世界文学と日本近代文学』東京大学出版会、2019年
有光隆司ほか『木下杢太郎『食後の唄』注釈・作品論』笠間書院、2020年
井上暁子編『東欧文学の多言語的トポス』水声社、2020年
坪井秀人ほか編『越境する歴史学と世界文学』臨川書店、2020年
日本比較文学会東北支部編『問題としての「アメリカ」――比較文学・比較文化の視点から』晃洋書房、2020年
キャンベル ロバート編著『日本古典と感染症』角川ソフィア文庫、2021年
佐藤英、大西由紀、岡本佳子編『オペラ/音楽劇研究の現在――創造と伝播のダイナミズム』水声社、2021年
佐野正人編著『思想・文化空間としての日韓関係 東アジアの中で考える』明石書店、2021年
シラネ ハルオほか編『〈作者〉とは何か――継承・占有・共同性』岩波書店、2021年
武田悠一編著『ゴシックの享楽――文化・アダプテーション・文学』彩流社、2021年
坪井秀人、宇野田尚哉編著『対抗文化史――冷戦期日本の表現と運動』大阪大学出版会、2021年
瀧本弘之、戦暁梅編著『近代中国美術の変界――越境する作品、交差する藝術家』勉誠社、2022年
平川祐弘(代)「自伝文学の比較文学的研究」(東京大学、1986–87年)
阿部良雄(代)「文学・芸術における空間表現の比較文化的研究」(東京大学、1987–88年)
阿部良雄(代)「文学及び美術に表現された庭園についての比較文化的研究」(東京大学、1991–92年)
森安達也(代)「スラヴ語スラヴ文学の比較対照研究の課題と方法」(東京大学、1991–93年)
成惠卿(代)「能の比較文学的研究――主に外国文学及び現代演劇への影響について」(東京大学、1993年)
大澤吉博(代)「日本文学の発信可能性の研究」(東京大学、1994–95年)
大澤吉博(代)「日本文学翻訳論の新しい地平」(東京大学、1996–97年)
名波弘彰(代)「ポストコロニアリズムからみたアジアの都市表象」(筑波大学、1996–98年)
林雅彦(代)「文学と絵画の関係についての中国・韓国・日本の比較研究」(明治大学、1997–98年)
十重田裕一(代)「横光利一を中心とする1920年代モダニズム文学の研究」(早稲田大学、1999–2000年)
野田研一(代)「環境と文学 米・日本におけるネイチャーライティングの歴史および理論の研究」(立教大学、2000–2002年)
福沢清、金原理(代)「ラフカディオ・ハーンに関する比較文化論的研究」(熊本大学2000–2003年)
菅原克也(代)「文学における近代東アジアの相互交流」(東京大学、2001–03年)
田中優子(代)「近世遊廓の成立とその文化史――文学・美術・流通から見た社会的・文化的位置づけ」(法政大学、2001–02年)
西成彦(代)「現代世界における言語の多層化と多重言語使用がもたらす文化変容をめぐる多角的研究」(立命館大学、2001–2003年)
劉建輝(代)「近代中国東北部(旧満州)文化に関する総合研究」(国際日本文化研究センター、2001–2003年)
西尾哲夫(代)「欧米・日本におけるアラビアンナイトの受容と中東イスラム世界イメージ形成」(国立民族学博物館、2002–2005年)
平石典子(代)「日本近代文学における女性のセクシュアリティーを巡る図像と言説の比較文学的研究」(筑波大学、2002–04年)
松村昌家(代)「The Illustrated London Newsの比較文化史的研究」(大手前大学、2002–2005年)
水島裕雅(代)「東洋・西洋の「色彩」とそのイメージの比較文学・比較文化的研究」(広島大学、2002–04年)
山中由里子(代)「中東およびヨーロッパにおける驚異譚の比較文学的研究」(国立民族学博物館、2010–2015年)
菅原克也(代)「語りの経験ともの語りの修辞学」(東京大学、2012–2016年)
土屋勝彦(代)「ポストエスニック時代の文学におけるオムニフォンの意義」(名古屋市立大学、2012–2015年)
新井潤美「イギリス・ヘリテージ映画とナショナル・アイデンティティに関する文化史的研究」(中央大学・上智大学、2013–2018年)
中村三春「現代日本映画と日本文学との相関研究――戦後から1970年代までを中心に」(北海道大学、2013–2016年)
平石典子(代)「日本現代文学・文化の世界展開の比較文学的研究――〈ポップ〉なテクストを中心に」(筑波大学、2014–2018年)
三宅晶子(代)「青島・烟台をめぐるドイツ・日本・中国の「文化的記憶」」(千葉大学、2014–2020年)
大石和欣(代)「異文化交渉の動態と位相――ロマン主義テクストの受容と再構築の過程を考究する」(東京大学、2015–2020年)
沼野恭子(代)「ロシア・ウクライナ・ベラルーシの文学と社会に関する跨橋的研究」(東京外国語大学、2015–2018年)
武田将明(代)世界文学の時代におけるフィクションの役割に関する総合的研究」(東京大学、2016–2020年)
川島隆(代)「プラハとダブリン、亡霊とメディアの言説空間――複数の文化をつなぐ《翻訳》の諸相」(京都大学、2016–2019年)
平石典子(代)「日本文化の対話的発展の比較文学的研究――世界のポップ・テクストをめぐって」(筑波大学、2018–2022年)
沼野恭子(代)「ロシア・ウクライナ・ベラルーシの交錯――東スラヴ文化圏の領域横断的研究」(東京外国語大学、2018–2021年)
今野喜和人(代)「言語・メディア・文化を横断するアダプテーションの総合的研究」(静岡大学、2019–2023年)
川島隆(代)「「ハイジ現象」の国際的伝播とメディア横断的展開についての研究」(京都大学、2019–2024年)
亀山郁夫(代)「危機と再生のヴィジョン:ドストエフスキー文学の世界性をめぐる超域的研究」(名古屋外国語大学、2020–2023年)
近藤信彰「ペルシア語歴史物語の生成、伝播、受容に関する学際的研究」(東京外国語大学、2020–2024年)
今橋映子(代)「比較文学比較文化研究の理論再構築と一般知への還元に関する総合的アプローチ」(東京大学、2021年–2025年)
久冨木原玲(代)「ブラジル国際俳句の多様性とラディカルな展開―日本韻文史とのかかわりから―」(愛知県立大学、2021–2026年)
三田順(代)「境界地域における幻想文学の比較研究」(北里大学、2022–2026年)
前島志保(代)「明治後期雑誌における言説・表象・表現のメディア横断的再検討:貫日露戦的視点から」(東京大学、2023–2028年)
芳賀徹ほか編『講座比較文学』第1–8巻、東京大学出版会、1973–76年 |
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第1巻『世界の中の日本文学』 |
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I 日本文学の祖型 | ||
ジョン・C・ペルゼル「日本の神話における人間性」(山崎信子訳) 白川静「古代歌謡の世界――『詩経』と『万葉集』」 吉川幸次郎「推移の感覚」 II 世界のなかの平安文化 島田謹二「一比較文学者の『源氏物語』観」 E・サイデンステッカー「『源氏物語』の翻訳――西洋と日本」(山崎信子訳) 大曾根章介「『源氏物語』と白話小説――近世儒者の『源語』観」 大岡信「中世和歌の象徴主義――「色」と「色離れ」を中心に」 岡田愛子「英語の世界の小町伝説」 III 中世文学――東と西 佐藤輝夫「『今昔物語』の世界」 堀越孝一「中世叙事詩における騎士道――ひとつの方法論的陳述」 川本皓嗣「夕暮の歌――「秋夕」の類型的コノテーション」 大久保直幹「謡曲『錦木』とイェイツ」 太田雄三「ブレヒトと能」 |
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第2巻『日本文学における近代』 |
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I 伝統的形式と独創 神田孝夫「詩における伝統的なるもの――異説・『新体詩抄』の詩史的位置」 森亮「『於母影』から『珊瑚集』まで――翻訳詩論」 柳富子「二葉亭の初期の訳業――翻訳散文論」 脇明子「泉鏡花と夢野久作」 亀井俊介「「異端」詩人岩野泡鳴」 II 新しい美意識の誕生 小堀桂一郎「自然主義と反自然主義――明治四十二年暮の鷗外の反自然主義的転回を視点として」 島田謹二「『田園の憂鬱』考」 井村君江「日夏耿之助の詩の世界」 三浦安子「朔太郎の「白」の世界――白秋をかえりみつつ」 ジャクリーヌ・ピジョー「谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』」(水島裕雅訳) |
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第3巻『近代日本の思想と芸術I』 |
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I 近代意識の発動 阿部吉雄「日本朱子学の発達と朝鮮・明との比較」 村上陽一郎「新井白石――日本における西欧観形成の一例」 富士川英郎「古方家と蘭学」 子安宣邦「本居宣長――「物のあはれをしる心」」 鹿野政直「吉田松陰」 筑波常治「自叙伝の系譜」 II 徳川文化と西欧世界 沢井芳江「『ぎやどぺかどる』にみるキリスト教の摂取」 ドナルド・キーン「『忠臣蔵』論」(井田卓訳) 佐々木昭夫「秋成とポー」 芳賀徹「与謝蕪村の小さな世界――十八世紀日本文化史のなかでの考察」 前田愛「『パミラ』と『梅暦』」 富士川英郎「江戸後期とビーダーマイヤー」 由良君美「江戸芸術のマニエリスム――曾我蕭白のケース・スタディ」 小宮曠三「歌舞伎とドイツ演劇」 金子美都子「俳句・ハイカイ・エリュアール――比較詩法の試み」 |
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第4巻『近代日本の思想と芸術II』 |
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I 西洋芸術の日本的展開 芳賀徹「高橋由一と岸田劉生――『切通し』への道」 エレン・コナント「明治初期日本における美術と政治――フェノロサの「影響」をめぐって」(山崎信子・井田卓訳) 高階秀爾「明治三十年代芸術における世紀末的背景」 別宮貞雄「山田耕筰の場合――私見」 河竹登志夫「新劇運動における近代の位相」 倉智恒夫「西洋近代小説の日本的翻案――森田思軒と泉鏡花」 II 文学者の西洋体験 江藤淳「鷗外と漱石――その留学と恋と」 松本道介「荷風と帰朝者の意識」 新田義之「木下杢太郎と西欧」 平川祐󠄀弘「高村光太郎における訳詩と創作詩」 III 教養としての西洋 杉田弘子「ニーチェと大正教養主義――阿部次郎の場合」 小堀桂一郎「斎藤茂吉における「多力への意志」――「深処の生」の支えとしてのニーチェ」 佐藤俊夫「「教養」の外――山本周五郎に見る庶民の倫理」 |
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第5巻『西洋の衝撃と日本』 |
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I 啓蒙期の思想 和田正弘「諭吉と海舟」 井田進也「兆民のフランス留学――ルソーとの出会い」 源了圓「北村透谷論」 渡辺正雄「明治初期のダーウィニズム」 II 日本国家の思想 神田孝夫「帝国大学の思想」 島田謹二「秋山真之の兵学思想――ロシヤ戦争前夜の日本海軍の戦法」 三輪公忠「徳富蘇峰の歴史像と日米戦争の原理的開始――大正十三年七月一日、排日移民法の実施をめぐって」 III 世界主義と日本主義 佐伯彰一「岡倉天心――コスモポリタン・ナショナリストの内面」 小林善彦「新渡戸稲造」 太田雄三「内村鑑三と植村正久」 富永昭「正宗白鳥とキリスト教の触れ合い」 亀井俊介「ヨネ・ノグチの英詩――『見界と不見界』を中心に」 末木剛博「鈴木大拙の非大拙的理解」 |
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第6巻『東西文明圏と文学』 |
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I 文明圏と文学 呉茂一「ギリシア文学の成立」 並木浩一「イスラエル伝承文学――アブラハム伝承の展開」 田中於菟彌「インドの説話」 森安達也「ビザンチン文明の意味」 クサヴィエ・ド・プラノール「氷の交易――地中海および中東における雪の交易」(田辺裕訳) 前嶋信次「吟遊詩人とアラビア文化――アンダルシアとプロヴァンス」 平川祐󠄀弘「東の橘と西のオレンジ――文学的感受性の伝播のあとをたどって」 本間長世「ピューリタニズムとフロンティア精神――アメリカの独自性の追求」 II 東西の相互認識 増田義郎「大航海時代を通じての東洋認識」 岡本サエ「中国における最初のヨーロッパ観」 III 東方へのまなざし 菊池栄一「『西東詩集』の世界」 滝田佳子「トランセンデンタリストと東洋――ソローを中心に」 森亮「ラフカディオ・ハーンと日本の心」 渡辺守章「クローデルと日本――自然ならびに空無の詩法をめぐって」 氷上英廣「ニーチェにおける脱ヨーロッパの思想」 |
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第7巻『西洋文学の諸相』 |
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I 主題と変奏 小堀桂一郎「死の形象」 久保正彰「プロメーテウスの解放」 トーマス・インモース「聖母マリア――その主題(テーマ)と変奏(ヴァリエーション)」(三浦安子・伊藤紀久代訳) 河原忠彦「ファウスト」 厨川文夫「アーサー王伝説」 II ジャンルの展開 新田義之「ドイツ抒情詩の形式的展開――十六世紀よりゲーテまで」 中野里皓史「喜劇――フォルスタッフの登場と退場」 登張正実「教養小説」 新倉俊一「ファブリオ、コント、ノヴェレ」 III 想像力の活動 相沢博「メルヘン」 川端香男里「ユートピア文学」 仙北谷晃一「自然の文学」 私市保彦「空想旅行文学――ロビンソン・クルーソーとジュール・ヴェルヌの三部作・あるいは近代ヨーロッパにおける旅の夢想の一原型について」 |
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第8巻『比較文学の理論』 |
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亀井俊介「比較文学の展望」 小堀桂一郎「「影響」研究をめぐる諸問題」 亀井俊介「外国における作家の運命――日本におけるロングフェロー」 平川祐弘「イズムの功過――外来思想の受容と変容」 池上嘉彦「文学における言語学的方法――その可能性と限界」 佐伯彰一「文学におけるジャンルとは何か――ジャンル論の現代性」 塚本明子「隠喩の構造――比較の原点にあるもの」 高階秀爾「絵の中の本――ゴッホとフランス文学をめぐる一考察」 佐伯彰一ほか「《座談会》比較文学と比較文化」 |
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『叢書比較文学比較文化』第1–6巻、中央公論社、1993–94年 |
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第1巻 芳賀徹編『文明としての徳川日本』 |
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芳賀徹「「徳川の平和」小論――比較文化史的一考察」 I 世界のなかの「鎖国」列島 遠藤泰生「「太平洋」の登場――徳川日本と海」 笠谷和比古「参勤交代の文化史的意義」 金泰俊「十八世紀の江戸、漢城と北京――東アジアの外交制度と徳川日本」 山内昌之「葵と三日月と双頭の鷲と――江戸と君府から見た十八世紀泰西事情」 II 文化空間のひろがり 加納孝代「『ぎやどペかどる』と日本」 杉田英明「薔薇水考――イスラム世界と徳川日本」 田中優子「東アジアにおける『水滸伝』の展開」 崔博光「唱和の世界――朝・日間の使行詩の交流を中心として」 小宮彰「新井白石の時間・空間・世界」 小谷野敦「もう一つの境界――間宮林蔵と『椿説弓張月』」 III 花咲く都市 白幡洋三郎「植物を愛でる都市」 山下真由美「歌舞伎の色彩美学」 佐伯順子「「美人」の時代」 池田美紀子「池大雅と風景画――白雲、還(ま)た自由なり」 福田眞人「江戸の労咳、明治の肺病――結核のロマン化についての一考察」 IV 江戸の残映 延廣眞治「スコットと円朝――三遊亭円朝「英国女王イリザベス伝」」 井田進也「中江兆民と義太夫節の世界――『一年有半』を読む」 四方田犬彦「『髪結新三』の変遷――河竹黙阿弥と日本映画」 今橋映子「江戸の記憶・都市の映像――リヴィエール、コバーン、福原信三」 |
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第2巻 平川祐󠄀弘編『異文化を生きた人々』 |
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平川祐󠄀弘「異文化を生きた人々」 岡本さえ「徐光啓と「夷狄」――中国の比較思想」 上垣外憲一「寂室元光――孤高の入元僧」 金泰俊「洪大容――十八世紀の交友論の系譜と関連して」 ジョン・ボチャラリ「内なる外国――本居宣長と中国」 土谷直人「ロシアを生きた光太夫」 大嶋仁「一身二生の人――福沢諭吉における比較文化論者としての主体性」 張偉雄「「海外蓬瀛 別に天あり」――黄遵憲の日本理解」 井戸桂子「明治十九年、アメリカからの来訪者――アダムズとラファージの相反する日本理解」 中村健之介「日露戦争時のニコライの日記」 佐々木英昭「書物の誘惑、女性の発見――森田草平の世界」 大澤吉博「多言語状況を生きる作家――タゴールとグギ・ワ・ジオンゴを論じて」 劉岸偉「豊饒な黄昏――周作人とヨーロッパの世紀末」 江村洋「洋行帰りの苦悶――荷風の『新帰朝者日記』から『下谷叢話』へ」 稲賀繁美「デュレを囲む群像――ジャポニスムの一側面」 遠田勝「鎮魂と慰霊の語り手、小泉八雲――夢幻能との比較を手がかりに」 ジョージ・ヒューズ「ラフカディオ・ハーン――世紀末のパフォーマー」(杉山直子訳) 仙北谷晃一「竹山道雄の文化遍歴――ハーンとの関係を中心に」 牧野陽子「赤裸々の人間讃歌――キャサリン・サンソムの東京時代」 |
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第3巻 亀井俊介編『近代日本の翻訳文化』 |
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亀井俊介「日本の近代と翻訳」 I 西洋文明と「日本的」伝統 加納孝代「翻訳文学としての聖書――旧訳聖書「雅歌」第二章にみられる相聞」 川西進「『セルフ・ヘルプ』と『西國立志編』」 松村昌家「政治小説翻訳事始め――『政党余談春鶯囀』の巻」 満谷マーガレット「善と悪、そして旅――中島湘煙とブルワー・リットン」 ヨコタ村上孝之「ロシアの性、江戸の性――尾崎紅葉・小西増太郎訳『クロイツェル・ソナタ』を読む」 II 多様な翻訳文学の実験 瀧田佳子「あはれの少女――大和田建樹と『明治唱歌』」 及川茂「新体詩の脚韻」 加島祥造「漢詩和訳考」 島田太郎「若松賎子訳『小公子』の成立」 私市保彦「日本の〈ロビンソナード〉――思軒訳「十五少年」の周辺」 佐藤宗子「児童文学の再話――その背景と可能性」 III ひろがりゆく翻訳文化 藤岡伸子「日本アルプスの誕生――文学者・小島烏水による文化翻案の試み」 井上健「『文章読本』への道――谷崎潤一郎と翻訳という「制度」」 大島眞木「谷崎潤一郎の翻訳論」 張競「恋の心象としての薔薇――佐藤春夫の訳詩「薔薇をつめば」をめぐって」 池内紀「スタヴローギンの眼――神西清のこと」 |
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第4巻 小堀桂一郎編『東西の思想闘争』 |
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I カトリック的世界像との対決――大航海時代と日本 小堀桂一郎「普遍主義の挑戰と日本の應答――近世に於ける對決・サヴィエルからシドチまで」 小澤萬記「山口の討論――一五五一年、山口に於けるイエズス会宣教師と日本人との宗教論争」 藤田みどり「奴隷貿易が与えた極東への衝撃」 入江隆則「新井白石とシドチの対決」 子安宣邦「国学における神の再・形象化――篤胤の天主教教理受容の位相」 II 「近代文明」の福音?――融合と抵抗の軌跡 兵頭高夫「ケンペルの日本論――その思想と時代」 井上英明「「国土」にひそむ神話」 和田正美「戊辰のこと――江戸開城の精神」 劉香織「西洋的近代へのある文人の抵抗――辜鴻銘の訪日講演集を中心に」 小谷幸雄「「文明」論序説――ルートヴィッヒ・クラーゲスと冨永半次郎を中心に」 鈴木秀治「象徴としての衣服――ケーベル、タウト、安吾」 古田島洋介「滅びゆく漢文教育――再生への提言」 III 普遍主義との百年戦争――一神教的価値観と日本人 坂本兵部「内村鑑三と「日本的基督教」――晩年の歩みに現れた諸問題」 渡辺善雄「明治末期の思想闘争――天皇制の再編強化と森鷗外の秀麿物」 松居竜五「鎮魂と異教――折口信夫の戦中・戦後」 高橋史朗「占領軍による国家神道の解体――「神道指令」をめぐって」 牛村圭「シンガポールにおける河村参郎中将――『十三階段を上る』を読む」 田所光男「森有正におけるリルケの影」 稲賀繁美「寛容の否定的能力:『サルマーン・ラシュディー事件』再考――「表現の自由」と「イスラーム」との狭間にたった翻訳者」 |
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第5巻 川本皓嗣編『歌と詩の系譜』 |
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I 大岡信「叙景歌の抒情性――日本詩歌の本質についての試論」 尼ヶ崎彬「枠と縁――和歌の修辞法」 アール・マイナー「日本文学と西洋文学における連想の特性」(田村義也訳) II 神野志隆光「歌の発想形式と「こころ」の表現――万葉歌の表現をめぐって」 猪俣賢司「王朝歌学とルネサンス詩学――模倣の理念と母国語意識」 沓掛良彦「恋と閨怨の歌――和泉式部、魚玄機、ルイーズ・ラベ」 榊敦子「たはむれる、物語――歌のコンテクスト性をめぐって」 III 持田季未子「草木の精の能にみる日本的自然観」 ハルオ・シラネ「松尾芭蕉におけるパロディーと異言語混淆」(菅原克也・衣笠正晃訳) 川本皓嗣「伝統のなかの短詩型――俳句とイマジズムの詩」 IV アール・ジャクソンJr.「ものの意味とものの生命――近代詩の抒情に関する比較文化的考察」(澤入要仁訳) 菅原克也「「邦語の制約」と象徴詩の実験――蒲原有明の難解さ」 小川敏栄「近代詩の中の水の女――萩原朔太郎の逢引きの詩について」 V 阿部良雄「日本のモダニズム」 エリス俊子「伊東静雄の自然――「わがひとに與ふる哀歌」から「春の雪」まで」 荒木亨「戦後の詩」 夏石番矢「二十世紀日本俳句史の視座」 |
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第6巻 大澤吉博編『テクストの発見』 |
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I 「テクスト」を読む 大澤吉博「テクストを読むということについて」 菅原克也「テクストとしての風景」 II 『夢十夜』「第一夜」を読む 遠田勝「土中に葬られ百年の間、女の思うこと」 小林康夫「涙と露」 小森陽一「声とまなざし」 III 現実をめざす 中直一「お雇い外国人の日記」 太田昭子「『米欧回覧実記』を読む」 加藤百合「白夜の街で――二葉亭四迷の晩年とペテルブルグ」 小宮彰「科学テクストの文体――大橋力『情報環境学』」 市川裕見子「作家の子の一記録――有吉玉青『身がわり』の場合」 菅原浩「近代以前の説教――青山常に運歩す――道元「山水経」をめぐって」 小谷野敦「幕末の政治思想文書――吉田松陰「投夷書」」 北村結花「内なる矛盾――岸田俊子「同胞姉妹に告ぐ」を読む」 内藤高「非言語芸術家のマニフェスト――鏑木清方「郷愁の色」」 佐藤宗子「風をおこす旗手――早大童話会「少年文学宣言」を読む」 IV 文字をこえる 佐伯順子「人形浄瑠璃の舞台を「よむ」――『新版歌祭文』「野崎村」の場合」 新井潤美「落語における演者と聴衆――八代目桂文楽の「つるつる」を読む」 平高典子「二つの砂山」 及川茂「『暁斎絵日記』を読む」 セオドア・グーセン「『FRONT』の裏面――日本の戦時報道写真」(内野儀訳) 西村佐和子「絵と文字の間――「後姿の隻脚の男」を追って」 井戸桂子「フィラデルフィア万国博覧会に於ける日本――日米交流の原点で」 大久保美春「モース・コレクションを読む」 藤岡伸子「焼物をよむ――竹の子文志野筒茶碗 銘「玉川」(桃山時代・一六世紀後半)」 V テクストにむかう 笠原賢介「『即興詩人』の翻訳――〈時〉の造形」 井上健「岩野泡鳴訳、アーサー・シモンズ『表象派の文学運動』」 泉千穂子「ケストナーと一番初めのエミールたち」 古田島洋介「朝鮮通信使の序文――申維翰と『芝軒吟稿』」 前川裕「「弱法師」における意味の再発見――『天人五衰』との関連において」 衣笠正晃「「詠み手」と「読み手」の距離――斎藤茂吉『作歌四十年』」 澤入要仁「津田左右吉『文学に現はれたる国民思想の研究』――恋愛の遊戯性とその詩情」 大嶋仁「小林秀雄『本居宣長』より」 |