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CatalTo2018 授賞式・パーティー開催〔7〕


日時:2019年7月26日(金)15 : 50 - 19 : 00
場所:東京大学教養学部駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム3およびオープンスペース
出席者:学内外関係者51名
活動報告:(〔6〕のつづき)

◎一般来館者賞(ヒグチユウコ事務所)
『ヒグチユウコ画集 CIRCUS』
・プレゼンターより(博士課程 朴承民)
 駒場博物館で今年の4月から3か月間、2018年度において1年間の間に収集した展覧会カタログを、駒場博物館の来館者の方々に見ていただくことを目的に公開展示を行った。来館者アンケートで、人気のカタログ第一位に選ばれたのが『ヒグチユウコ画集 CIRCUS』であった。これは研究者と一般来館者のカタログを見る視線の違いを気づかせてくれたカタログでもあった。このカタログは展覧会会場で限定発売されたものであり、展覧会の思い出を持ち帰るという、記念としてのカタログの役割を充分果たしているものであると思う。

閉会の辞(東京大学准教授 出口智之)
 自身は明治時代の文学と美術の研究をしているが、カタログを研究に役立てようとした初めの経験は学部時代にさかのぼる。当時は資料、論文だけをコピーして持ち帰っていたが、本日の受賞者の皆さまのお話を伺い、カタログは単なる資料集ではなく、デザインや出版印刷、アートを含めた文化の最前線がその中に凝縮されているものであるということを強く感じた。そのような文化の最前線としてのカタログが各博物館、美術館、文学館で地道に、革新的につくり続けられているということに敬意を表したい。
ところで、自分の専門分野に関連して、幸田露伴が、1943年に講談社が出していた野間文芸賞を受賞した際のエピソードを紹介したい。そのとき75歳だった露伴は、講談社から受賞の連絡受けた際に、こう言ったと伝わっている。「 (幸田文にむかって)おい、野間のところで1万円くれると言っているが、お前いるか?」するとそれに応えて幸田文が「なくてもすむようには調えてございますが、あれば助かるものでございます。」と言う。それに対して露伴は「ではもらっておくよ。」と言って受賞を受け入れたということである。授賞式においては、講談社が「賞というものは、普通は与えるものでございますけど、私どもの賞は露伴先生に差し上げるのである、いや、差し上げるのですらない。もらっていただくのである。」と言っていたことが伝わっている。CatalToから受賞者の皆さまに差し上げられるものは、このカタログが好きだという熱い思いだけである。是非とも皆さまに差し上げたく、もらっていただけることを心より願っている。

(ここまでの文責:2020年2月18日 博士課程 金洲鉉)


CatalTo2018 記念パーティー

 CatalTo2018 記念パーティーには、学芸員、デザイナー、作家の方々をはじめ、授賞式に出席してくださった方々の多くが出席してくださった。入口付近のテーブルには、CatalTo2018の受賞カタログのほか、ノミネートカタログ、さらには昨年度の受賞カタログ、CatalPaの受賞カタログも展示された。彩り豊かなカタログを手に話がはずむ光景も見られた。部屋の奥には軽食と飲み物が用意され、グラスを片手に、より近い距離感において、学芸員、デザイナー、作家の方々と教員、学生が交流ができるなど、こちらも貴重な機会であった。
 パーティーの始めに、弥生美術館の『鏡花人形―文豪泉鏡花+球体関節人形』展に出展された人形作家の吉田良さまからご挨拶をいただき、その中では、CatalToの活動は作り手の立場にとってエネルギーになる、今後このような活動が続いて大きな会になり社会に認知されるようになってほしいとのお言葉をいただいた。続いて、横浜美術館の沼田さまより、ご自身は、展覧会とカタログの準備に日々追われているため、俯瞰的に色々な美術館の営みを見る機会がないが、そのような中で、CatalToの式は様々なカタログに触れられる良い機会であり、何よりも若い院生の人たちの視点からの意見を聴くことができ、現場の人間として刺激になり、励みになったとのお言葉をいただいた。
 このようにいただいたお言葉に、CatalToに関わる学生一同は大いに励ましていただいた。お忙しい中を遠方から受賞式にお越しくださった皆さまからは、興味深く貴重なお話に加え、私たちの活動についてもあたたかく優しいお言葉を賜った。この場を借りて改めて、深くお礼を申し上げたい。受賞式をとおして、活動に関わる学生や教員一人ひとりの、カタログそして展覧会についての見方や考え方が大きく変化した。我々にとってCatalTo2018の式典は、カタログや展覧会、そしてそれらをつくり上げる学芸員、デザイナー、作家の方々の存在がより身近なものとして感じられるようになった、かけがえのない経験であった。


(2020年2月18日 記念パーティー文責:中西麻依、金洲鉉)


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