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CatalTo2018 授賞式・パーティー開催〔6〕


日時:2019年7月26日(金)15 : 50 - 19 : 00
場所:東京大学教養学部駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム3およびオープンスペース
出席者:学内外関係者51名
活動報告:(〔5〕のつづき)

◎カタログヒットメーカー賞(LIXILギャラリー)
『海を渡ったニッポンの家具―豪華絢爛仰天手仕事』
『富士屋ホテルの営繕さん―建築の守り人』
『吉田謙吉と12坪の家―劇的空間の秘密』
『台所見聞録―人と暮らしの万華鏡』
・プレゼンターより(博士課程 金洲鉉、修士課程 南希宙)
 LIXILギャラリーのカタログは3年連続でCatalToにおいて選ばれており、さらに今年は4冊も選ばれた。LIXILギャラリーのカタログは、イラストを多用していて読みやすく手に取りやすい。そして、展覧会のテーマの選び方が独特で、生活に密着するものである建築や住まいに関する新しい視点を提供してくれる。薄いカタログでありながら、他の館のカタログに負けないくらい内容が充実している。

・受賞者より(LIXILギャラリー 筧天留)
 LIXILギャラリーの文化推進活動は1981年から始まった。展覧会の会場は10平米程の小さなスペースであり、ブックレットも80ページ程度の小冊子である。展覧会とは別に、カタログを書籍として流通させるため、カタログの中身は展覧会の内容を深める方向で作ってきた。この点は、他の展覧会のカタログとは異なる点であろうと思われる。私たちは、建築とその周辺をテーマにすることで、身近にありながらも、発見されてこなかった新しい世界、新しい視点を見つけ、皆さんと共有したいという思いで展覧会を企画している。ニッチでマニアックなテーマになる時もあるが、その際に助けとなるのがデザインであり、内容も魅力的で、分かりやすいものになるように作っている。また、私たちはこのカタログをある分野の入門書にしたいというスタンスで制作している。

◎大学美術館賞(武蔵野美術大学美術館・図書館)
『和語表記による和様刊本の源流 論考篇・図版篇』
『新島実と卒業生たち―そのデザイン思考と実践1981-2018』
・プレゼンターより(東京大学準教授 永井久美子)
 二冊において特出する点は、その印刷の再現性である。『和語表記による和様刊本の源流 論考篇・図版篇』には、版本の写真が原寸大で多数載せられているため、貴重な文章を実際に手に取っているかのような臨場感が味わえる。『和語表記による和様刊本の源流』を監修した『新島実と卒業生たち』のカタログと併せてみると、本は文字情報を伝えるだけでなく、形を持った美術作品であることに改めて気づかされる。近世の木版印刷を造本デザインの歴史の観点から捉えなおすという研究テーマが、教員と学生の創作活動にも結びついていることに美大らしさを感じた。美大の展覧会と聞くと収蔵品展と教員、学生の作品展という二つの柱を連想するが、実際にはその二つは連関するものである。武蔵野美術大学美術館・図書館は、美大の収蔵品が教育にどのように活用されているのかがよくわかるような展覧会を多く企画していると感じた。教育機関としての武蔵野美術大学の活動が広く伝わるように、今後もこのような展示を企画していただきたい。

・受賞者より(武蔵野美術大学美術館・図書館 西村碧)
 『和語表記による和様刊本の源流 論考篇・図版篇』は、文部科学省から助成金をいただいた研究事業の中で、5年間研究した成果を展覧会とカタログというかたちで発表したものである。2018年11月から開催し、展覧会カタログ二冊分のうち、まず図版編ができ上がり、半年遅れて論考編が完成した。展覧会は主に美術館で行われるが、美術品を扱う美術館と図書資料を扱う図書館が連携して展覧会や研究活動をサポートしている。『和語表記』展は美術館の中の造形研究センターで行われたものである。今まで近現代のデザインに関しては、あまり取り上げられてこなかったということもあり、最近はそのような、デザイン以前のものに関する研究が学内で行われている。このように、この展覧会に際して、明治以前のものに見られる日本の美意識を問い直す研究が行われた。カタログのサイズは、原寸大で史料を見せることを目的に決定した。まだ資料の復元作業が残されているが、今年中にその作業が完了する予定である。

(〔7〕につづく)
(2020年2月18日 文責:金洲鉉)


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