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CatalTo 2016 開催〔2〕

日時:2017年6月2日(金)14:00-17:00
場所:駒場博物館セミナー室
出席者:CatalTo(展覧会図録品評勝手連TOKYO)メンバー計18名
メンバー=教員2名(学内)、大学院生およびOBOG 16名(学内外)

活動報告:(〔1〕の続き)

・CatalTo一般にオススメで賞(高い独創性や娯楽性から、ぜひ多くの読者に手に取っていただきたいです)
『南極建築 1957-2016』(LIXILギャラリー1(東京)、2017年3月30日--5月27日。2016年12月9日--2017年2月21日にLIXILギャラリー大阪で開催)
(選評)
「氷のフロンティアを拓く人々の生活を追体験させてくれる一冊」
 1911年にノルウェーのアムンセン隊が前人未到の極地に到達してから、およそ100年が経過した今もなお、南極という地はロマン溢れるフロンティアとして一般的には認識されています。『南極建築 1957-2016』は、そのような極地での過酷な環境の中で仕事をする人々の生活を、豊富な建築技術とともに紹介してくれる一冊となっています。ページのデザインやレイアウト、紙質に工夫が凝らされ、なおかつ設計図面や写真、そして温かみのあるイラストレーションによって巧みに構成されたこの一冊は、誰も想像さえ出来なかった南極での生活を、私たちに追体験させてくれる機会を提供してくれます。

・CatalTo国際交流賞(外国の美術館や博物館との緊密な協力を賞します)
『漢字三千年 漢字の歴史と美』(東京富士美術館、2016年10月20日--12月4日。2017年3月から9月まで他四館に全国巡回)
(選評)
「漢字の変遷と共に、時を超える旅をしよう。」
 漢字は、三千年の時空を超えてやってきた。新石器時代から今日まで、漢字は使い続けられるほど、その美しさが増す。漢字字体の変遷のみならず、書かれる素材の豊かさも驚かせる。
17ヶ所の中国の博物館・研究機関から国家一級文物23点を含む約110点を出品するとはなかなか得難い規模である。日中国交正常化四十五周年にあたって、同じく漢字圏にある日中両国の共有できる歴史そのものとしての漢字を展示するのは両国の友好と平和にとっても意義深い。

CatalTo17_20.JPG

・CatalToポスター賞(優れた特色があり、デザイン性が高いと認められるポスターです)
『女たちの絹絵 ベトナム絹絵画家グエン・ファン・チャン 3rd絵画保存修復プロジェクト展』(上野の森美術館ギャラリー、2017年5月10日--5月16日)*本展の会期は2016年度ではありませんが、その掲示用ポスターが特色のある優れたデザインであったため授賞することとなりました。
(選評)
「風に揺れ光を通す絹絵から、静かな涼が漂う。」
 ベトナムには、ソンロウ河の底に美しい怪魔が住み、乙女に呪いをかけて引きずり込むという民間伝承があるそうです(松村武雄『インドネシア・ベトナムの神話伝説』)。この絹絵を前にすると、洞窟の底――しずくの音が谺するひんやりと静かな空間――にいるような気持ちになりますが、ちょうどここに描かれる、ファン・チャンの娘とその友人をモデルにしたという白い衣の娘たちは、水の底で戯れながら永遠の時を過ごす怪魔と乙女なのかもしれません。
 美術には厳しいベトナムの気候と社会条件をおして修復・保存に努められ、その魅力を伝えるべく複製美術(ポスター)にまで込められたその御心は、未来のベトナムを照らすことでしょう。限定百部の貴重なポスターを駒場美術博物館へ寄贈くださいましたことも、記して御礼を申し上げます。

CatalTo17_300.jpg

以上、計8点。

(〔3〕に続く)

(2017年7月22日 文責:松枝佳奈)


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