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[おすすめ]殿様も犬も旅した 広重・東海道五拾三次 保永堂版・隷書版を中心に

・会期:2011年12月17日〜2012年1月15日
・会場:サントリー美術館
・評者:林 久美子

 投稿が遅くなってしまいましたが、サントリー美術館、広重展の内覧会に行ってきました。
 本展では、歌川広重の代表作《東海道五拾三次之内》(天保4(1833)年頃制作、一般に「保永堂版東海道」)と、およそ15~20年後に再び広重によって描かれた《東海道》(画中の題が隷書で書かれている「隷書版東海道」)が一挙に公開されています。

 江戸日本橋から京都までの55カ所、全ての宿場の「保永堂版」と「隷書版」が並べて展示され、両者の違いを如実に見て取ることができます。同じ場所でありながら、構図や色味、モチーフなどに様々な違いが見られ、広重の工夫の跡が伺えます。また、「保永堂版」と「隷書版」の比較に加えて、刊行当初の〈初摺〉と、後に摺り方などが変えられた〈後摺〉との比較や、〈初版図〉と、図柄が一部変えられた〈変わり図〉の比較が行われている宿場もありました。

 「保永堂版」の〈蒲原 夜之雪〉や〈庄野 白雨〉などは、誰もが一度は目にしたことがある広重の代表作だと思いますが、今回の比較展示により、実は「隷書版」の方が、実際の風景により即したものであったことを知り、驚きました。
 
所々に配された、名所をモチーフとした屏風や工芸品を除けば、ひたすら浮世絵の展示が続き、一見単調にも思える本展ですが、実際は江戸期の旅の様子が生き生きと描かれた作品に導かれて、私もまるで旅をしているような気持ちになりました。
 年末年始、旅行に行く余裕がないという方は、六本木で東海道旅行を楽しむというのはいかがでしょうか。


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