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[おすすめ]セガンチーニ展および常設展

・会期:11月23日〜12月27日
・会場:損保ジャパン東郷青児美術館
・評者:今橋 映子

 今年春の震災で、一度は東京巡回が延期となった展覧会、危ぶまれましたが、東京展が実現しました。スイスアルプスの風景画家として知られるセガンチーニを、これだけまとまって日本で見られるのは実に30年ぶり。また30年は来日しないかもしれませんね。
 私のようにスイスのサン・モリッツにまで行けない方は、ぜひこの機会にいらしてください。
 
 今回の東京展で感じが良いのは、「ガラスケース」越しでなく、この画家の仕事が見られるということ! 筆触分割の緻密なまでの職人仕事をじっくり観察することができ、かつ、その画面から遠く離れて全体を見渡せば、驚くほど透き通った青空とアルプスの風景を堪能できます。そして最後にはこの画家が、実は、単なるアルプスの画家でなく、瞑想する象徴詩人であることに納得させられます。

 ついでといったら余りに酷いですが、企画展の最後の部屋の隣は常設展部屋。あの53億円落札のゴッホ「向日葵」が、展示されています。グッズ売り場に急ぐ方たちが多いせいか、これも独り占めで堪能できますので、久々の方もどうぞ。様々な黄色を同一画面で遣い分ける「向日葵」連作の中で、この絵はとりわけ、背景に緑色が差してあることに、私は今回改めて気付いた次第です。
 余談ですが一方で、同じ常設展部屋にある(この美術館にとっては)肝心の、東郷青児の油絵の退色が、相当進んでいることに、ちょっと心が痛みました。かつて子どもの頃にみた、陶器のような透明な輝きが、あの画面に戻る日を願うばかりです。


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