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[寸評]田名網敬一「迷いの橋シリーズ」

・会期:2011年10月22日~12月11日
・会場:Nanzuka Underground(渋谷)
・評者:堀江 秀史

 渋谷は宮益坂、渋谷駅から行くと明治通りを渡って、宮益坂上まで登りきってブイ字型に右に曲がり、246号線(青山通り)沿いに少し坂を下りて右手にあるビルの地下、そのさらに奥、暗がりに気圧されることなく進むと突如として白く浮かび上がるのが、現代アーティストの紹介を行うギャラリー、Nanzuka Underground です。特に看板や案内が出ているわけではなく、まるで来る者の意思を試すかのように、辿りつくまでの道のりは険しいです(私は、半径30メートル以内まで近づきながら、場所が分からず30分くらいうろうろと迷ってしまいました)。潔いまでにストイックな佇まいのこのギャラリーで、現在、田名網敬一さん(1936~ )の最新シルクスクリーン作品、「迷いの橋」シリーズが展示されています(20点くらい)。

 蛍光色、ラメを使った過剰な色彩と、ときに織りまぜられるアトムやポパイの図柄、アメコミふうにアルファベットで描かれた爆発音の文字、強く虚ろな眼差しの少女などが、混沌とした構図に収められた、悪夢のような、幻覚のような作品群ですが、『朝日新聞』(11月9日夕刊)のレビューに記されているように、1960年代の「流行」であった「サイケデリック・アート」を、その後も一貫して追求してきたからこそ到達できた、単にかつての踏襲ではない、21世紀型の「サイケ」のかたちがそこにはあります。

 並行して、Nanzuka Underground(白金)のほうで行われていた「結び隔てる橋」は、残念ながら11月12日をもって終了してしまいましたが、こちらでは金色の赤ちゃん骸骨と、骸骨面をかぶったおさげのセーラー服女子生徒が赤い橋の真ん中に鎮座する大きなオブジェも見られました。

 粟津潔、横尾忠則らと比肩するデザイナー、美術家である田名網敬一氏の実作品が見られる良い機会です。
 迷ったらお電話下さい。 


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