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2007年7月 アーカイブ

2007年7月 6日

[寸評]Euro Visions

・会期:2007年3月9日〜2007年7月1日
・会場:ブリュッセル王立美術館
・評者:佐々木 悠介

2005年の9月から10月までポンピドゥーセンターで開かれた展覧会の巡回だそうで、カタログも共通です。今回は、このところブリュッセルで続いている「ヨーロッパ」関連企画の一部として4か月に渡って開かれていました。マグナム(エージェンシー)の写真家たちが、新しくEUに加わる国を撮った写真の展覧会で、たとえばスティール=パーキンスの撮ったスロヴァキア、マルティーヌ・フランクの撮ったチェコといったように、一つの国の写真はすべて一人の写真家によるものです。
新しい「ヨーロッパ」を撮るということ以外にコンセプトはなく、写真家のスタイルから、選ばれている対象、展示の方式(フォーマットや、カラー/白黒の別など)もそれぞれ違って、寄せ集めという印象を与えるのは免れませんが、そもそも写真家によって対象に対する目の向け方、距離の置き方、表現の仕方は全く違うのだということをそのままさらけ出してくれるところに、この展覧会の面白みがあるのかもしれません。
知らない写真家も多かったので、何か新鮮なものはないかという純粋な興味で観に行ったのですが、結局のところフランクは上手いな、という印象を持ってしまったのは少し拍子抜けの感もあります。曲線と直線の複雑に入り交じった忙しい構図によって、動きのない静かな対象を撮っていながらも、画像全体にエネルギーが生まれています。そして他の写真家の写真と並べると、その特性がひときわ際立って見えるように思いました。

2007年7月10日

[おすすめ]千代紙いろいろ 小間紙の世界

・会期:2007年4月10日~7月8日
・会場:旧新橋停車場 鉄道歴史展示室
・評者:林 久美子

和紙の老舗、榛原のコレクションから、明治・大正・昭和初期の千代紙、絵封筒、祝儀袋などの小間紙を紹介した展覧会です。鮮やかな色彩、斬新なデザインの千代紙が目を楽しませてくれると同時に、下絵や見本帳など貴重な資料も展示されていました。(版木は震災や戦争で焼けてしまったそうです。)
川端玉章や柴田是真、竹久夢二といった画家たちがデザインした千代紙や、絵封筒もあるということに驚かされました。
また、現在では考えられないようなバリエーション豊富な図柄の祝儀袋や、図柄・大きさともに様々な熨斗の一覧があり、それを切り抜いて使っていたという、かつての人々の生活が垣間見えるような部分がとても興味深かったです。また、これらの日用品が現在まで大切に保存されていたことを嬉しく思いました。
残念ながら、会期は終了してしまったのですが、図録は購入可能だと思います。付録として、自分で折って制作するレプリカの祝儀袋が入っていて、ちょっと面白いですよ。

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